<第2回>「営業倉庫とは?①」

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前回に引き続き、今回も私、佐志田倉庫 高羽が担当いたします。

シルバーウィークも過ぎ、キンモクセイの花の香りが自宅周辺でも感じられるようになり、
ずいぶんと秋らしくなってきました。
ところで、皆さんにとって秋とは「何の秋」でしょうか?
スポーツの秋や芸術の秋、読書の秋などさまざまな「〇〇の秋」がありますよね。
会社で断トツの巨漢である私としては「食欲の秋」これに尽きます。
(これを、保健指導の人に見られると冷や汗たらたらですが・・・)
秋の味覚といえば、「さんま」・「マツタケ」・「栗」など「お米」に合うものや、
一緒に炊き込むものなどが多いですね。

この「お米」ですが、毎年9月・10月ごろに収穫したものが翌年の夏にもおいしい状態で
店頭で売られています。
なぜ、おいしいお米を1年中食べることができるのでしょうか?
それは倉庫でお米に最適な環境で保管されているからなのです。

今回は、その倉庫で保管することを生業としている「倉庫業(営業倉庫)」についてご説明したいと思います。

企業が倉庫業を営むために保有する倉庫の事を「営業倉庫」と呼びます。
倉庫を持っていれば、誰でも倉庫業を営むことができるのでしょうか?
いえ、倉庫業を営むためには「国土交通大臣の行う登録を受けなければならない。」と
倉庫業法という法律でしっかりと規定されています。
なぜ、ここまで厳しく規定されているのでしょうか?
倉庫業は『生産と消費を結ぶ産業』として国民生活の基盤を支える極めて公共性の高い産業だからです。
皆さんは、普段、倉庫会社の存在を意識することは少ないかと思います。
では、「東日本大震災」や「東北・関東豪雨」を思い出してください。
災害の後、様々な物資が不足する中、最低限の物資供給は行われ続けました。
これは、安全な営業倉庫に物資が集積保管されていたこと、
大量の荷物を捌くノウハウが倉庫会社・運送会社に蓄積されていたことにより、
自衛隊と各公共団体・民間企業が協力し支え続けられました。
では、営業倉庫はなぜ安全なのでしょう?
営業倉庫は、厳しい基準に従って建築され、運営されています。
その基準を語る上で、営業倉庫にはいくつか種類があることを知っていただきたいと思います。

営業倉庫(倉庫業)は大きく分けて3つの種類に分類されます。
・普通倉庫【左側写真】
・冷蔵倉庫【中央写真】
・水面倉庫【右側写真】
まず、「冷蔵倉庫」と「水面倉庫」を説明します。

冷蔵倉庫とは、
食肉、水産物、冷凍食品など10℃以下で保管することが適切な貨物を保管する倉庫のことで、
実際には10℃~-40℃位まで細かく管理されています。中には-60℃なんて倉庫もあります。
(20数年前のCMでバナナで釘が打てるなんてありましたね・・・。)
昨年は、値上がりの続くマグロのおかげで、冷凍マグロが山積みになっている映像がよく放映されていました。
この時期ですと、新米を備蓄する農協の倉庫などが映像資料としてテレビで放送されることがあります。

水面倉庫とは、
原木(げんぼく)等を水面で保管する倉庫を言い、
東京では、新木場貯木場が有名です。
ただ、現在の新木場では、製材した状態で輸入・移動することが多いため、原木のまま水面で保管することはめっきり減ったそうです。

残る「普通倉庫」については、次回、説明したいと思います。